2022年の1月、アウディはモータースポーツの世界における最も過酷なレース、ダカールラリーに電気駆動コンセプトを採用した革新的なラリーカーAudi RS Q e-tronで初挑戦し、4回のステージ優勝と合計14回の表彰台を獲得。電動モビリティで、オフロードラリーの新たな時代を切り拓きました。
2023年のダカールラリーでは、様々なトラブルに直面しながらも、プロローグを含む15日間のイベントで、合計14回の表彰台を獲得。
幅広いカテゴリーで数多くの国際的な成功を収めてきたアウディが、再びラリーの世界で、ブランドのスローガンである“Vorsprung durch Technik”(技術による先進)を証明します。
3度目の挑戦となった2024年のダカールラリー。
革新的な電動ドライブトレインを搭載した3台のAudi RS Q e-tronの1台、カルロス・サインツ選手がドライブする204号車が総合優勝を達成し、Audiがダカールラリーの歴史に新たな1ページを刻みました。
「ダカールラリー」は砂漠の砂と熱、そして様々な障害物の中を走破するクロスカントリーラリーの1つです。競技は約2週間、プロローグを含めて15ステージにわたっておこなわれる総走行距離は約8,000kmに及ぶ壮大な冒険ラリー。モータースポーツの世界における最も過酷なレースと言われています。
電気駆動コンセプトを採用した
革新的なラリーカー
世界で最も過酷なレース・ダカールラリーに挑戦する、Audi RS Q e-tron。このモデルを特徴づけるのは、その未来的な外観のみならず、革新的なドライブコンセプトです。
究極のコンディションの中を走るAudi RS Q e-tronは、パワフルな電動ドライブトレインによって駆動されます。必要なエネルギーは高電圧バッテリーから供給され、非常に効率的なTFSIエンジンをエネルギーコンバーターとして利用することで、走行中に必要な電力を充電します。
初挑戦となったダカールラリー2022、計3台のAudi RS Q e-tronで低排出ガス車両を対象として新設されたT1アルティメットクラスに参戦したTeam Audi Sportは、4回のステージ優勝と合計14回の表彰台を獲得。電動モビリティで、オフロードラリーの新たな時代を切り拓きました。
さらに2022年モロッコラリーと、ダカールラリー2023に向けて、大幅な改良が施されたAudi RS Q e-tronは、ボディが完全に新しくなり、重量を削減するとともに、エアロダイナミクスが大幅に強化されました。また、新しいオペレーティングストラテジーを導入したことにより、電動ドライブトレインの効率がさらに向上。進化を果たしたRS Q e-tronにはE2というコードが追加されました。
※車両はレースカーであり、市販モデルではございません。
2023年1月1日(日)にスタートしたダカールラリー2023の激闘の様子を動画でご覧ください。
プロローグを含む15日間のイベントで、合計14回の表彰台を獲得
Team Audi Sportは、2023年のダカールラリーで、様々なトラブルに直面しながらも、最後まで高度なイノベーションと印象的なパフォーマンスを示し、その努力が報われました。
昨年に引き続き、電気駆動コンセプトを採用した3台のAudi RS Q e-tronで参戦したTeam Audi Sport、プロローグを含む15日間のイベントで、合計14回の表彰台を獲得しました。さらに、アウディのドライバーはこのプロトタイプで、初めてサウジアラビアのラリーを3日間にわたってリードしました。
しかし、度重なるパンクに加え、カルロス サインツ/ルーカス クルス組とステファン ペテランセル/エドゥアール ブーランジェ組はアクシデントによりリタイア。マティアス エクストローム/エミール ベリークヴィスト組は見事な追い上げを見せ、総合順位14位で完走を果たしました。
昨年に引き続き、3台のAudi RS Q e-tron E2(204号車,207号車,211号車)が参戦。
Stage 1の出走順を決めるプロローグステージで211号車がトップタイムをマークします。ラリーステージでは、207号車がStage 1で優勝、Stage 2で3位。204号車、211号車も安定して上位をキープし続け、目標としていた総合順位での表彰台獲得に向け、序盤戦は順調な走り出しを見せました。
ところがAudi勢は、"世界一過酷なラリー"の洗礼を受けることに。Stage 6で、204号車、207号車が同じポイントでクラッシュし、204号車がここでリタイア。207号車もステージを完走できず、総合順位は大きく後退。
Stage 9では、207号車もリタイアすることになり、残るAudi勢は211号車のみとなりました。唯一のAudi RS Q e-tron E2は、後半戦で躍動します。Stage 9を4位とすると、Stage 10以降は最終のStage 14まですべてのステージで3位以内に入り、28位だった総合順位を最終的に14位まで挽回。世界中のラリーファンに、Audi RS Q e-tron E2の速さと安定感を印象づけました。
2024年、3度目のダカールラリー挑戦へ
AUDI AG技術開発担当取締役 オリバー ホフマンは、サウジアラビアでの最終週にモータースポーツチームを訪問して健闘を称えました。「革新的なAudi RS Q e-tronのペースは、レース序盤から良好で、終盤でも優れたパフォーマンスを発揮しました。残念ながら砂漠では運に見放され、度重なるパンクにも見舞われ、順位は後退しましたが、チームは力強いパフォーマンスで完走しました。この結果を踏まえ、今後に向けてあらゆる分野の分析を行います。私たちの目標は表彰台に立つことでした。この目標を維持しながら、2024年に再挑戦します」。
2回目のダカールラリー参戦を果たしたAudi Motorsport責任者のロルフ ミヒルは、今回のラリーを次のように振り返りました。「今回のダカールラリーでは、あらゆる局面で浮き沈みを経験しました。しかしながら、日々のステージの結果は、革新的なRS Q e-tronが最速のマシンであることと、エミッションが最も少ないクルマであることも証明しました。しかし、荒れたコースで障害物に遭遇した際のタイヤやシャシーの損傷からアクシデントに至るまで、数多くの失望も経験しました。今私たちは、これらのすべての結果の分析に取り組んでいます」。